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トピックス – 非臨床の乳房炎


非臨床の乳房炎の症状は、肉眼で見ることはできません。このように乳房の炎症が目に見えない状態にあっても、乳牛の乳房の炎症が始まっていたり、乳房炎そのものの感染が始まっていたりすることがあります。

こうした目に見えない炎症は、後日、臨床の乳房炎に移行することもあるので、注意が必要です。

手遅れにならないように治療をしないと、非臨床の乳房炎は乳房の結合組織 (Parenchima) の中に広がり、治療のできない慢性的損傷を引き起こすこともあり得ます。

動物の死、牛乳の損失、人手を取られる、治療のできない損失を引き起こすなどといった直接的な損失のほかにも、乳房炎は牛乳生産に従事する酪農家の大きな経済損失の原因となります。

乳房炎が慢性病となった乳牛は、牛乳の生産量や、牛乳の品質面に、無視できない影響を及ぼすことが証明されています。例えば、生産される牛乳に細菌が含まれていたり、白血球細胞の数が増大したり、チーズの生産に使えなかったりします。

これに加え、感染した動物の治療にかかる獣医費、生産される牛乳の品質低下による収入減、治療ができなくなった動物の排除などの、経済損失が発生します。

動物に対する残念な結果に加え、獣医界においても、乳牛の乳房炎は経済的な最重要課題であると考えられています。

米ケンタッキー大学の調査によると、米国における乳牛の乳房炎による年間損失額は20億米ドルにのぼると評価されています。この数字をもとに積算すると、全世界の乳房炎による年間損失額は100億米ドルにのぼると積算されます。




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